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*芽依side*
ヤキモチを妬いてくれたことが嬉しくて、
つい…調子に乗ってしまった私。
相変わらず不機嫌そうに黙りこんでしまってる海翔さん。
車内では、
さっきからエンジンの音だけが響いているだけ。
なんとなく話しかけることができないでいると、
車が、いかにも…高級そうな高層マンションの駐車場へと吸い込まれていく。
……あれ?
どこだろう……?
そう思っていると、
車を駐車スペースに停車させた海翔さんに抱きしめられてしまった。
「……海翔さん、ここって…」
「俺の実家。今は誰も住んでない。言っただろ?お仕置きするって。朝まで離さないからな」
海翔さんから私に返ってきた言葉は、
有無を言わせないような、強引なもの。
でも、
抱きしめる力はとても優しくて。
まるで、ふわりと大事なものを包み込むよう……。
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