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「そんな恨めしそうに見るなよ。
鳴かせたくなるだろ?」
「………?」
……え?
泣かせたくなるの……?
海翔さんの言ってる意味がよく解んなくて、
ポカンとしてると、
「……ひゃ、アン……やっ…」
いつの間にか服の中に滑り込んできた手によって、
胸の膨らみと下腹部の敏感な場所を悪戯になぞられ、撫でられて、
湿った熱い舌で首筋をペロリと舐められた瞬間、
甘ったるい声が漏れ、身体はビクンと跳ね上がってしまった。
『泣かす』じゃなくって、
『鳴かす』だったんだ……。
そう気づいた時にはもう、
自分で立ってるのも無理なぐらいに、
頭の芯は蕩けて、膝から崩れ落ちてしまいそうな程に、
身体の力も抜けてしまってた。
「芽依、イヤなのか?」
そして、
いつもの意地悪な声。
「……イヤ……じゃない。
もっと、欲しい」
どんなに意地悪なことを言われても、
まるで、暗示にでもかかったみたいに、
低くて甘いこの声に私は逆らうことなんてできない。
意地悪な声でさえも、
愛おしいって思ってしまう……。
海翔さんの全てが欲しいって思ってしまう。
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