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「芽依」 「ん…?」 素肌の胸に抱き寄せられて海翔さんを見上げると、 「生まれてくれて…ありがとう。誕生日おめでとう」 私の好きな…落ち着いた低くて甘い優しい声で言ってくれた海翔さん。 ……え? どうして、知ってるの? ってか、 今日って20日だっけ……? ボーッと考えてると、 「ふっ、忘れてたのか?」 呆れたように、逆に聞き返されてしまった。 でも、 そんなことよりも、 海翔さんが知ってたことに驚いて、 コクン…と頷くことしかできなかった。 「忘れてるって芽依らしいな。そういうとこも可愛いくて堪らない。 ずっと俺のことだけ見てろよ? 愛してる」 ……え?! 『愛してる』って言ってくれた? 聞き間違いなんかじゃないんだよね? 「…海翔さん…今、なんて」 「海翔って呼べよ。 そしたら、何度でも言ってやる」 意地悪な笑みを浮かべて言ってくる海翔さんにギュッとキツく抱きついた。 だって、 嬉し過ぎて、涙が出そうなんだもん。 今まで貰ったどんなプレゼントよりも嬉しいよ……。
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