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「海翔は、相変わらず冷たいな。
それより、へぇ、そうかぁ…。君が芽依ちゃんかぁ」
海翔さんの言葉を特に気にすることもなく。
何故か私の名前を知っている颯介さん。
「ふんっ、もう聞いてんのかよ…」
それを聞いた瞬間、
機嫌がすこぶる悪くなってしまった海翔さん。
前にも、こんなことがあったような気がするんだけど……。
そんなことをぼんやりと考えていると、
「彩乃の兄の五十嵐颯介です。
一応、今は独身だから、よろしくね」
手を差し出しながら、
ニコニコと笑顔を向けてくれる颯介さん。
え……？
彩乃さんのお兄さん……？
ウッソ…スッゴく若いし。
ってことは、海翔さんの伯父さん？
そういえば、
この軽い雰囲気、
海翔さんのお母さんに似てるかも。
何気に、独身だってことをアピールしてるようだし。
……なんて
「……はじめまして。高岡芽依です」
ムスッ…とした表情を浮かべる不機嫌な海翔さんの隣で、
握手を交わしながら失礼なことを思ってしまった。
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