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挨拶を済ませると。
「芽依ちゃん。さぁ、こちらへどうぞ」
そう言って、テーブルに案内してくれて、
椅子まで引いて座るように促してくれた颯介さん。
本当に、ジェントルマンだ。
動きの一つ一つが洗練されていて、
イケメンなのに、嫌みなんて微塵も感じさせない。
こういうことに慣れてない私は恐縮しっぱなし。
きっと、オドオドしてるに違いない。
「…どうも、ありがとうございます」
「そんなに構えなくていいよ。
さっきも言った通り、我が家だと思ってくつろいでよ」
優しく目を細めて言ってくれるけど、どうしても緊張してしまう。
「……はい」
なんとか頷くと、
「彩乃が言ってた通りだ。
芽依ちゃん純粋で可愛いね?
自分の色に染めたくなるよ。
もう、海翔には染められてるのかな?
テクはあると思うけど、かなりのドSだろうから大変だね…」
「/////」
どこか悪戯っぽい笑みを浮かべて、
頭を優しくポンポンと撫でながら、
そんなあからさまなことを言われて固まってしまった。
どう反応していいのか解んないんだもん。
やっぱり、海翔さんの伯父さんだ……って妙に納得してしまった。
「颯介さん、芽依が困ってる。早く食わしてよ」
そこへ、
すかさず呆れたような口調で私を助けてくれた海翔さん。
「解った。
この後の楽しみが減るもんな。
じゃぁ、待っててね?芽依ちゃん」
それを、
クスクス笑いながらなんなくかわす颯介さん。
なんか少し引っ掛かるワードがあった気がするんだけど……。
「解ってんなら早くして…」
それに対しては、肯定するような言葉を返した海翔さん。
「……あ、はい」
その隣で、
慌てて返事を返している私はというと……、
二人のマイペースなイケメンに翻弄させられっぱなしだ。
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