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*海翔side*
ハァーー…
なんなんだ?
このムチャクチャ可愛い生きもんは……。
新年早々、我慢大会かよ?
あー、もー、どうすりゃいーんだ?
車を適当に近くにあった駐車スペースに停めてから、
ハンドルに凭れた状態で、
元気になってしまった俺自身が鎮まるのを悶えながら待っている。
なんとも情けない有り様だ……。
一方、
俺をこんな情けない状態にさせた張本人はというと、
助手席で顔を両手で覆い隠したまんま悶絶中。
あー、もー、だから、そういう可愛い反応がヤバいんだって。
うぅ…し…鎮まるどころか容量増したんじゃねーのか?
……だ、ダメだ!
芽依に何日も逢えなかったから、
芽依に何日も触れられなかったから…、
自分じゃどうにもなりそうにない。
そう、
諦めた俺は、
「……も、う…マジ…限界」
「え、え…っと、海…翔?」
助手席で固まってる芽依を抱き上げて腕に閉じ込めたのだった。
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