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*海翔side* 突然のリカの訪問から数日経った30日の今日、 夕方になって、俺はリカに会うため颯介さんの店に来ていた。 暮れも押し迫って… 流石に今日は予約もないらしく。 香ばしい香りを漂わせながら… 俺のと自分の分のカップを持って奥から出てきた颯介さんが俺の正面の席に腰を下ろした。 「コーヒーで良かったか?」 「あぁ、ありがと。颯介さん」 リカと二人だけになるのを避けたかった俺が、 颯介さんに頼んで立ち会ってもらうことになったのだった。 俺と同じで母子家庭で育ったリカは、 歳の離れた姉、忍(しのぶ)さんと結婚してた颯介さんのことを父のように慕っていた。 忍さんと離婚した今でも、 色々と頼ってるみたいだから、颯介さんが居てくれた方が良いと思ってのことだ。 この前の事もあるし。 芽依のためにも、念には念を入れるに越したことはないだろうし。 もう、芽依をこれ以上悲しませたり泣かしたくはないから……。 俺は、芽依のこととなると臆病にも慎重にもなれるらしい。 自分でも呆れてしまう程に……。
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