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海翔に見つめられること数秒、
ほんの僅かな時間の筈なのに、
とっても長い時間こうしてるような気がしてくる。
「ホントに良いのかよ?」
ポーッと海翔の艶っぽい綺麗な瞳に捕らわれてたら、
海翔が痺れを切らしたようにもう一度聞いてきた。
ハッと我に返った私は…
「それでも良いよ?
海翔とならイヤじゃないもん。
恥ずかしいけど、凄く優しくしてくれるから、ずっと触れてて欲しいって思ちゃうぐらいだし。
幸せな気持ちにもなれるし。
こんなこと思ったの海翔が初めてだもん。
海翔は私にとって特別な人なんだよ?
だから、こうやって傍に居れるだけで幸せなんだもん」
そう言って、海翔に抱きついた。
……どうしてかな?
海翔には、
ちゃんと自分の気持ちを伝えておきたいって思った。
どんなに海翔のことを想っているかを知ってて欲しいって。
こうやって自分の気持ちをちゃんと伝えたのって、
初めてかもしれない……。
本当は、
こんなこと言うのって凄く恥ずかしいし、
重いって思われそうで怖くて堪らないんだけど、
それでも海翔には知ってて欲しいって思った……。
もしかしたら、
こうやって穏やかな二人だけの幸せな時間がいつまでも続かないってことを予感してたのかもしれない。
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