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そんなこんなで色々あった楽しいお正月も終わってしまい、
お正月気分を引きずりながらも、
いつも通りの日常へと戻りつつあった。
そして週末の金曜日を迎えて、
私と海翔は颯介さんのお店での美味しい夕食に舌鼓を打っていた。
「やっぱり芽依ちゃんが居ると華やかで良いよ。
芽依ちゃんだったらいつでも歓迎だから、いつでもおいでね?
今度は海翔抜きで。小さかった頃の海翔のこと、色々教えてあげるよ」
「え、良いんですか?」
颯介さんが最後に言った言葉に飛び付くと、
「なんだよ、芽依は颯介さんに口説かれたいのかよ?」
なんて、とっても不機嫌そうな声が投げられた。
「海翔は相変わらず心が狭いなぁ。
男はもっと心が広くないとダメだぞ」
「颯介さんが軽すぎなんだって」
「ハハッ、フランクって言ってくれよ。人聞きの悪いこと言うな」
それを軽く笑いながらサラリとかわす颯介さん。
なんだか本当の仲の良い親子のようで、見ていると微笑ましい。
海翔はツンとした表情をしてそっぽ向いてるけど、やっぱりどこか楽しそうに見える。
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