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余りの衝撃に、 なんにも言葉なんて出てはこなかった。 ただあったかい海翔の体温に包まれたままで。 呆然と立ち尽くしてしまってた。 そんな状態の私の耳元に… 「芽依、聞こえてんのかよ?」 フッ…と軽く笑った海翔から熱い息で囁かれて。 「……ズルイ」 ーーそんなこと言われたら、海翔から離れらんないよ。 さっきまで、 あんなに怖くて怖くて堪らなかったのに……。 例え海翔の心の中に違う女(ヒト)が居たとしても、 それでも良いから海翔の傍に居たいって思っちゃうじゃない……。 やっと現実だって理解した私は、 私の身体に回された海翔の腕にギュッてしがみついて、声を絞り出した。 それを聞いた海翔は、 「いくらズルイって言われても構わねぇよ。 芽依を失わずに済むんだったら、俺はなんだってしてやるよ。 泣いてすがってでも絶対に離したりしねぇからな」 声を僅かに震わせながらそう言うと、 言葉通り痛いぐらいに強く抱きすくめられた。
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