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真正面から、
私の瞳の奥をうかがうようにして、
真っ直ぐに優しい眼差しを向けられると、
海翔の全てに惹き付けられた私は、
ただ見つめることしかできなくて……。
そんな私に、
「……な? 一緒だろ?」
優しく聞いてきて、
私がそれにコクンと頷いたと同時に、
海翔の腕にグイッと引き寄せられて、
ふわりと包み込むようにして抱きしめられていた。
突然のことに、
どうしたんだろうって思い、
「……海翔?」
名前を呼ぶと、
「さっき言ったの聞いてなかったみたいだから、ちゃんと言っとくけど、
照れくさいから一度しか言わねぇからな?
この夜景と比べもんになんねぇくらい、
芽依の方がメチャクチャ綺麗だし、輝いて見える。
スッゲー綺麗だからな?」
私を包み込む腕にギュッと力を込めながら、
凄く照れ臭そうに、
でもちゃんと耳元で言ってくれた。
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