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風邪で寝込んだ楠田部長の家に泊まる宣言をした後。
ぼんやりとテレビを見つめながら、私は何とも言えない虚しさに包まれていた。
部長は冴子さんのことを親友と言い切ったけれど、本当は違う気がする。
だって、あんなにも悲しそうな表情をする楠田部長を見るのは初めてだった。
それに冴子さんとは男と女として付き合っていたということが、やはり楠田部長は根っからのオネエではないという証拠。
オネエの楠田部長しか知らないだけに、その話を聞いた時、少しだけショックを受けたのは事実だ。
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