不可解劣化

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「あなたが呼んだのよ、皆何か嫌いだから自分が消えたいって」 「そうだ、私は……」 ――気付くと、私は自室のパソコンの前に座っていた。回転椅子から立ち上がり、 噂のサイトについて、検索しょうとマウスを動かす。カチリッ、そう無機質な音が静かな室内に響く。 振り向くと、少女が鋏を手に立っていた。けれど彼女は危害を加えず、静かに私を抱きしめる。 「大丈夫、あなたが選ぶのよ」 「私は、死にたくない……生きたい」 小さな声で答える、すると紅い瞳の少女は優しく温容に微笑して消えた。
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