仮の話

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「お前はここで生きる法を破ったのだ。なら、仕方あるまい」 アギトはそう言うと、罪にまどろんだ剣を抜いて鞘を捨てた。 不気味な剣の輝きは、幾千もの罪人の悲鳴のようだった。 「くっ!」 方膝をついてアギトを見たサクヤの瞳は、憎しみの色に染まり、地を握りしめる手には悔しさが残っていた。 「貴様は良い。ただ罪人を斬るだけだからな。だが、そう簡単に殺らせるものか!」 「ほう、面白い事を言うな。では、その憎しみ、罪を私にぶつけてみろ」 「言われなくてもやってやるさ」 サクヤは立ち上がり、膝についた泥を払った。両手を合わせ、力を込めると不思議な輝きがサクヤを包む。 「出でよ!龍生剣!」 ゆっくりと合わせた手を広げていくと、混沌とした光の中に浮かび上がる炎に包まれた剣。 力強く剣を握りしめたサクヤは、剣先をアギトへ向けた。 「殺す事しか知らない貴様を俺がきる!」 という所まで書いた葵は、煙草で一休憩。 「なんも考え無しで書いても、おもろないなぁ……」 SSで手がいっばいの葵は小説までは手が出ない。とりあえず、一場面だけ書くだけ書いてみたのだった。 「プロットから始めんと。ウチに小説は向いてるやろか」 そんな事をぶつぶつ呟きながら、「思いつき。」を更新した。
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