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祈るような気持ちで返事を待つ。 ほんの少しの間が、異様に長く感じた。 しない、と彼は言った。 『若葉以外とは、しない』 「本当に……?」 彼は、小さく溜め息をついた。 『昔はともかく、今はしない。若葉と付き合うことにしたときに、他のやつは全部切った。若葉じゃないと、もう抱きたいと思えない』 過去のことを思うと、正直気分はよくないが。それでも、今は自分だけだというその言葉が胸の奥にほんのりとした温かさをくれる。 直接的には身体の話しかしていないのに、間接的に、好きだと言われたような気がした。 『明日、会える?』 「ごめん。仕事……」 本当は会いたかったけれど、いつ終わるか分からないのに、待たせる気にはなれなかった。 『来週は?』 「大丈夫。多少仕事も落ち着くと思うし」 『じゃあ、時間できたら連絡して』 分かった、と了承して電話を切った。
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