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僕や四谷が何か言う前に、村上さんが少し焦ったように口を開いた。 「あの、改めて紹介します。僕の、同居人兼恋人の、佐藤君です」 青年が会釈したので、僕も同じ動作でそれに応える。村上さんが、さりげなく僕を示して四谷に尋ねた。 「四谷さん、そちらは……?」 「俺の恋人」 恋人、と告げる彼の声は、薫り立つような色気を放っていて。 僕は思わず息を呑んだ。
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