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「これは!…………」
天体観測助手の水上純太は椅子を引いて立ち上がった。
少し離れて画面を注視する。
彼は座り直し、画像解析を再度試みた。
「間違いない…………やった! やったぞ!」
水上はパソコンから離れ、握りこぶしを作りながら歩き出した。
「教授の言う通りだった。とてつもない発見だ!」
水上は誰に言うともなく呟いていた。
「水上さん、どこへ? コーヒーを淹れたのよ」
同僚の花村霞が声をかけた。
「いや、それどころじゃない! 大変なんだ! 久保田教授へ報告を」
「どうしたの?」
「すぐに戻るよ 。話はそれからだ」
水上は走り出していた。
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