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彼は久保田教授の部屋に飛び込むと興奮を抑え切れぬように叫んだ。
「教授！ 見つけました！」
久保田教授は電話中だった。
「うむ。そういう事で、宜しくお願いします」
「あっ…………すみません」
水上は慌てて低頭した。
「なんだ？ どうしたのだ」
久保田教授が呆れるように水上を視た。
「先生の言われた通りでした！ ろ座の遥か彼方、150億光年に大銀河団を捉えました」
「なに？ 本当か？」
「はい！ 間違いないと思います。確認して頂きたいと思いまして」
水上は胸を張った。
「行こう。どこだ？」
久保田が立ち上がった。
「私の画像解析用のパソコンです」
「これです！ 最初は見間違いかと思いました」
マウスを持つ水上の手が震えている。
水上はパソコンを操作して久保田教授に席を譲った。
久保田は椅子に腰を降ろし、100インチの画面に目を凝らした。
水上はマウスを操作しながら画像解析の経過と結果を説明した。
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