序章 クマー

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「神界はここ、天界より位の高い神様が住まう場所です。」 「はぁ、それで?」 「天界には天使、下級神、中級神、上級神までが住んでおります。」 「で、この子は?」 「この方は上級神、世界を管理する神様です。」 神様なんて存在、今まで信じていなかったけれど、存在してたんだな・・・。 「じゃあ神界にはどんな神様が居るんですか?」 「神界に住む神様は、最上位神様、神王様、創世神様です。」 セラフィムさんに説明を聞いていると後ろに気配が現れた。 「卓真!!」 「おやじ!?なに?親父も死んだの!?」 「このばか者!!心配掛けさせるんじゃない!!」 そして思い切り抱きしめられた。 「あ、いや・・・ごめん、でもなんでここにいるんだ?」 「セラフィム、デウス」 「はっ!」 「はいぃ・・・ぐすっ」 親父が呼びかけると二人は跪いて頭を下げた。 「息子が世話になった。心より感謝する。」 「もったいなきお言葉、こちらこそご子息様の命を奪うようなことになってしまい申し訳ありませんでした。」 「気にするな、どちらにしろここで拾われなければゼウスが拾っただろう。」 「ごべんだざぃ」 「もう良い、過ぎた事だ。」 「ハイちょっとたんま!状況が理解できない。」 天使と神様が家の親父に、しかも通勤鞄を持った普通のおっさんに恭しく跪き、頭を下げているのだ。 「卓真、お前は創世神の息子だ。つまり俺が創世神だ」 「お前が神か」 「そうだ、しかも他の神と世界を作った一番偉い神様だ、母さんは世界神だ!」 「神界に住めよ、何で人間界に居るんだよ。」 「地球は母さんの管轄の世界でな、1から神として育てるより、人間の気持ちがわかる神を育てたかった、だから人間の世界に移住し、お前らが大人になったらこちらに移るつもりだった。」 中学の時の進路希望にふざけて神様とか書いたのが現実になるとは・・・。 まぁ、それは置いておくとして。 「俺は生き返る事ができるのか?」 「無理だ、お前の身体には首がないというか身体すら残っていない。レインボーグリズリーに食われてしまった。」 そうか、今地球に転生するとミンチ、いや消化途中の肉か。 「そこで、デウスの管轄である世界に転生し、引き続き人間への理解を深めてもらいたい。」 「種族人間を極めろってことか?」
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