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このままフェイントを
かけられて、
首を締められたり
折られたりしたって、
後悔はないな。
……それが志緒の愛情表現なら、
喜んでもらうよ、俺は。
「ねえ」
「うん」
「……あたしのこと、好き……?」
「……まだ判んねえのか。
お前はアホか。アホの子か」
「アホでも何でもいいよ」
泣きそうな顔をして、
志緒は俺のベルトに手をかけた。
どんだけ必死なのかと、
思わず声を上げて笑ってしまう。
「待て、待て。
ここまで来て諦めるなよ。
俺にそれ、言わせてみろよ」
言ってやるから。
いくらでも。
「聞きたいけど、待てない……ッ」
「……バーカ」
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