優しさ

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優しさの中に眠る孤独を君は知らないのだろうか。 与えられている優しさばかりが、 僕を傷つけていることを君はきっと知らない。 気味が流した涙でさえ拭う権利は、 僕にないのだろうか。 突き放しきれないその腕に、 甘えることはもうできないとしても、 ただ傍にいたいと小さく思う切望にどうか君が気付いてしまわないように、 君の旅立ちを祝して”大好き”を飲み込んで”さよなら”を言おう。
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