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「いきなり貧乳にしてくれとは言わないわ。でも、もう少しなんとかならない?」
せめて原作者が許容できる程度までダウンサイジングして欲しい。
「簡単に言わないでください。このオッパイはアリなのか、ナシなのか。オッパイの大きさの境界線をどこに引くかは、エロ漫画家のアイデンティティにかかわるんです。日中間における排他的経済水域ラインのようにデリケートな問題なんです」
どん、とテーブルを叩き、グラスのマンゴープリンがぷるぷる揺れる。
松岡はおもむろにテーブルの隅にあった紙ナプキンを広げ、さっ、さっ、と掃くように人物の輪郭をとりはじめた。
次第に女性の裸の上半身が形を表しはじめる。胸のサイズはふだん松岡が描くヒロインと同じで巨乳だった。
「お聞きします。これは巨乳ですか? 美乳ですか?」
キャラクターが描かれたナプキンをあたしの前に差し出す。
「巨乳ね」
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