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* 三人目の漫画家
その駅直結のタワーマンションは池袋にほど近い私鉄の駅の上にあった。
小学校のプールに隣接していない代わりに、傍には緑の多い静かな公園があり、都心とは思えない閑静な空間を生み出していた。
ホテルのロビーのようなエントランスホールで、あたしは1407号室を呼び出す。
はい、と若い男の声が応えた。
「あの、大隣出版の早瀬と申しますが」
『…先生はそちらとはお仕事をされていませんが』
戸惑った声が返ってくる。先生、ということは、恐らくアシスタントの一人だろう。
「あ、いえ…そちらで今アシをされている山元さんに用事がありまして…ご自宅に電話したんですけどつかまらなくて…あの、山元さん、携帯もお持ちにならないものですから」
玄関のロックが解除される音がした。
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