第1章 私はエロ漫画の編集者

36/50
583人が本棚に入れています
本棚に追加
/406ページ
「そうだ、あんたが紹介したあのくされ絵師、原稿落としたのよ! あんたのせいよ!」 倫が新吾の胸をこぶしで小突く。 「だって、朝倉さんがむちゃくちゃな直しをさせるから…」 騒ぐ二人を残して、あたしは官能島に戻っていった。 やれやれ、と息をついて席に座ろうとすると、 「あの、早瀬さん――」 向かいの席から声がした。茶髪の男がキーボードを叩いている。 「取次の宮田さんからクレームが来てましたよ」 あたしの唯一の部下である香坂陽介だ。倫より一つ年上の二十八歳で役職は特になし。
/406ページ

最初のコメントを投稿しよう!