第1章 約束のリボン

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行き帰り共に特に何事もなく家に帰宅。 玄関のドアを開けると、芽衣がいた。 いや、正確にはふてくされた芽衣がいた。 【朝田 芽衣】 「おはよー、に・い・さ・ん。 なんで何も言わずにいなくなるの?」 予想外の発言に顔をしかめる。 「………?」 そんな俺の反応を見て、 「兄さんを起こしに部屋に行ったら兄さんいないし…、家中探してもいないし……、学校に行くにしては早すぎるし…、心配で、心配で……」 後半若干涙ぐみながら、訴えてくる。 そんな芽衣を見て、一息ついて 「…悪かったな、心配してくれてありがとな」 芽衣の頭を撫でながらボソッと、けれど芽衣に聞こえるように呟いた。
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