第1章 約束のリボン

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そんなことを今でも覚えているわけだが、これからは一緒に同じ学園に通うことになる。 また面倒ごとに巻き込まれそうだが、それも仕方ないだろうな… なんたって、芽衣だもんな… そんなことを芽衣の横を歩きながらふと思い、ため息が出る。 【朝田 芽衣】 「兄さん、どうしたの? ため息なんてついちゃって?」 俺のため息に気がついたのだろう、至極当然な疑問を投げてくる。 このため息はお前のせいでもあるんだぞと、言葉には出さないが、 「ん?なんでもねーよ」 と。とぼけてみせる。 【朝田 芽衣】 「なんでもないわけなじゃん、なにか悩み事?」 今日はやけに食いついてくる、今朝のこともあるのかもしれない… 適当な理由を考えて、 「んー、そんなとこ。今年の担任誰かなって思っただけ」
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