第1章 約束のリボン

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星を眺めながら、夢の時のことを思い返していた。 俺を含めた両親3人と徒歩で帰宅途中に事故にあった。 歩道に突っ込んできたトラックに俺たち3人ははねられたそうだ。 だが、不幸中の幸いか俺には怪我ひとつなかった。 しかし、俺にはその時の記憶が曖昧なのだ。 医者には事故の時のショックで、記憶喪失になったのではないかと言われた。 今から約12年前の出来事であるから、記憶が曖昧なのも仕方ないといえば仕方ないのかもしれない。 ただ、おじさんたちからも別人ではないかと思ったことがあるそうだ。 昔のことはほとんど覚えていないが、おじさんたち曰く、事故前にあった時の俺は、誰にでもすぐに仲良くなれて小さいながらも頼り甲斐のある少年だったそうだ。
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