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「月食…」
アンリは驚きを隠せなかった
「そうだよ。僕は月食族だ」
アンリは固まっている
「ほら、早く逃げて行けばいいじゃないか。お母さんにでも言いなよ月食の生き残りがいるって。」
青年は挑発的な表情でアンリを見つめる
「ねぇ。」
「なに」
「あなたが本当に月食の生き残りなら、エルは生きているの?」
炎が青年の心の動揺を表すように揺れた。
青年は動揺していた。少女がエルを、自分の父の名を口に出したからだ。
「なんで…知ってるんだよ
なんであんたが!俺の父さんを…」
青年の顔は驚きと困惑に満ちていた
「あんたが、父さんと一緒にいたニンゲンなのか…?」
「君がエルの子どもなんだね」
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