小さな欠片

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「知るか。」 「何よそれ!!」 「お前まだ小説とか漫画とか読んでないだろ。だから想像力が全然ないんだよ。」 詩織が教科書と辞書以外の本を読んでるとこ見たことないもんな。 「黒崎は男、俺も男。好きな女とか可愛い女の物を盗ってるならまだ100歩譲って分かるとして。」 「それも分からないけど。」 「同性の俺から物を盗む必要なんかない。しかも同じように物を失くしたって人は男女関係なしだ。その上無くなった物は鉛筆とか消しゴムとかシャーペンとか、無くなってもそこまで困る物じゃない。」 「いや、困るでしょ。」 「何個か予備に持ってる人もいるだろうし誰かに借りてもいい。困らせるだけだとしてもそれならもっと違う物、例えば教科書とかの方がだろ。」 「正直どうでもいい。」 確かにどうでもよかったな。けどよく分からないけど凄い引っかかるんだよな…
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