第4話

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   「家まで送っていくよ」 愛莉が少し落ち着きを取り戻したところで陸が口を開いた。 愛莉は黙って頷き、身支度を整える。 泣き腫らした瞳はウサギのように真っ赤になっていて痛々しくて堪らない。 手足が長くて整った顔立ちの愛莉。 この愛莉の身体に群がる男達を想像すると、ゾッとして背筋が寒くなる。 信じられない。 いや、信じたくないのだ。 以前は、親友のようにいろんな話をしてどこに行くのにも一緒だったわたしの可愛い妹。 その愛利が……。
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