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「どうせ、陸さんに用意してもらうんでしょ?
本当、お気楽でいいよね」
「愛莉が心配なの。いつか後悔する日が必ずくる。
だから、一日でも早くあんなことは」
「いい加減、家族ぶるのは止めにしない?」
わたしの言葉を遮った愛莉は、唇の端を上げて声を出さずに笑った。
それから、唇を引き締めて正面からわたしを見据る。
そして
次に愛莉が発した言葉は、わたしの心臓を打ち抜くような破壊力を持っていた。
「本当の家族じゃないクセに。
だから、あたし達を簡単に見捨てることが出来たんだよね」
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