510人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
派手なメイクに乱れた服装。
態度も悪く、可愛らしさが全く感じられない瞳。
肌は荒れて吹き出物が出来ていた。
記憶の中の愛莉は、天使のように愛らしかったのに……。
「……愛莉……」
数ヶ月の間に、一体何があったっていうの?
訊きたいことは沢山あるのに、名前を口にするだけで、それ以上言葉にならなかった。
愛莉が冷たい瞳で、わたしを凝視する。
それは、拒絶を示していた。
「お姉ちゃんが愛人してるって、本当だったんだ」
「……」
違うと言いたいのに、否定出来ないことが悔しかった。
唇を噛んで何も言えずにいるわたしに、愛莉はさらに言葉を続ける。
最初のコメントを投稿しよう!