第4話

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     ああ、そうっだった。 わたし、手首を切ったんだ……。 それは、衝動的だった。 本当に死ぬつもりだったのか?と訊かれると自分でもよくわからない。 ただ、何も考えたくなかった。 この崩壊したわたしの世界から逃げ出したかったのだ。 それすらも赦されないなんて。 こんな惨めな自分が可笑しくて、笑いが込み上げてくる。 「クククッ、ククッ、アハハ、ハハハ」 その乾いた笑いは、やがて嗚咽へと変わっていく。 ドアをノックされ、陸が病室に入ってくるまで、わたしは一人泣き崩れていた。
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