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「友香が生きていてよかった」
「……え?」
その言葉の意味をどう捉えたらいいのだろう。
戸惑ってしまうのは、陸の表情が慈愛に満ちたものだったからだ。
もしかすると、これも罠なのかもしれない。
わたしを騙して油断させて。
でも。
わたしの何を奪うというのだろう。
わたしには、もう何も残っていない。
あるとしたら、この命ぐらいだ。
生きて、もっと苦しめってこと?
……ああ、そうなんだ。
まだ足りないなんて。
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