第4話

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   むせ返るような甘い香りに眩暈がする。 堪らず目を逸らしたわたしに、彼女は顔を近づけて囁いた。 「助けてあげる」 「…………」 一体、何からわたしを助けると言うのだろう。 彼女が余計なことをしなければ、わたしは陸の暴力に堪えるだけで良かったのだ。 家族まで失う必要は無かった。 ここ最近起きた出来事は、彼女の仕業で間違いない。 きっと、そうだ。 確信を持って彼女を睨むと、彼女は何を思ったのか、花が綻ぶように微笑んだ。 その表情がわたしの感情を益々煽っていく。
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