第4話

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  「……陸、わたしなら大丈夫。もうあんなマネはしない。だから……」 こんなことは止めて。 仲良くお惣菜を温めて二人きりで食事をしたり、同じベッドで寝起きをするなんて。 「一人だと食べないだろ?」 「陸がいたからって、食欲がでるわけじゃないの」 「酷い言い方だな」 苦笑いを浮かべた陸は、ソファーから立ち上がってわたしに向かって歩いてくる。 お惣菜をレンジに放り込んで食器を取り出すと、わたしをジッと見据えた。 「ずっと、友香とここで暮らすわけじゃない」 そんなことは、言われなくてもわかってる。 「陸、わたしは……」 「とにかく座れよ。話は食事をしながらでもいいだろう」
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