第4話

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陸の手に自分の手を重ねて。 チェリーのような赤い唇を開いた。 「陸さん、この人なんか止めて、あたしを愛人にして?」 「愛莉、何を言ってるの」 震える拳をキツク握り締めて愛莉を睨む。 けれど、愛莉はわたしの存在を無視するように言葉を続けた。 「あたしの方が陸さんを満足させられると思うの。 あたしの身体、凄く綺麗なんだって。みんなそう言って、喜んでくれるの。 だから、陸さん。この人じゃなくて、あたしをここに置いて?」 「…………」 信じられなかった。 愛莉から出てきた言葉とは思いたくなかった。 ……どうして……。 愛莉に何があったの?
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