第4話

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   ソファーから立ち上がって愛莉を見下ろした。 「愛莉」 自分でも驚くほど、低い声だった。 胸の奥から沸々と湧き上がるこの感情をなんと呼ぶのだろう。 感情のメーターが振り切れて、コントロール出来ない。 「いい加減にしなさいっ」 愛莉の頬をめがけて掌を手加減なしに振り下ろす。 次の瞬間、乾いた破裂音がして、愛莉は陸の胸に倒れこんだ。 「自分が何をしているのかわかっているの? 父さんと母さんが愛莉がしていることを知ったら、どれだけ悲しむと思っているの!」 「友香」 「陸は黙ってて」 打たれた頬を押さえて、愛莉は身体を震わせていた。 愛利を打った右手がビリビリと痺れて、身体中に広がっていく。
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