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第4話
数日後、陸はマンションに愛莉を連れてきた。
愛莉にわたしがここにいると伝えていなかったのか、愛莉はわたしを見ると、酷く驚いた顔をして立ち尽くしていた。
「……お姉ちゃん、なんで?」
「いろいろあって、今はここにいるの」
陸が愛莉にソファーに座るように促した。
それから、キッチンに姿を消す。
お茶を入れているのかもしれないと思いながら、わたしは目の前の愛莉から目が離せずにいた。
何故なら、愛莉はあの写真のままの風貌だったからだ。
何かの間違いだと思った。
実際に会って見れば、普段通りのわたしが知っている可愛い妹でいてくれるかもしれないと思っていたのだ。
けれど……。
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