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◆◇◆◇
「今日は和食なのね」
受け取った紙袋からお惣菜を取り出してレンジで温める。
五目御飯と筑前煮、それからほうれん草のおひたしにキンピラごぼう。
そして、陸の好物の鶏のから揚げ。
和食器に移しかえていると、不意に陸がわたしの背後に回りこんできた。
「友香」
耳元で囁かれる言葉に肌がゾワリと粟立った。
「なに?」
振り向きもせず、短く答える。
「どうして、俺と目を合わせない?」
それは……。
「陸の気のせいよ」
密着している陸の身体を押し退けて、ジッと陸の瞳を見据える。
だけど。
わたしの心の奥を覗き込むように、瞬きもせずわたしを見つめ返す陸に、直ぐに居た堪れなくなってしまう。
結局、目を逸らしたのは、わたしの方だった。
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