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「服が濡れてる」
陸に口移しされた水の大半は零してしまった。
その所為でわたしの着ているシャツは、首から伝う水で大きなシミを作っていた。
「着替えるから出て行って」
そう言ったわたしに、陸は甘さを含んだ声で名前を呼んだ。
「友香……」
途端に空気が変わる。
「嫌だ」と言う前にベッドが軋んで押し倒されていた。
陸の指先が慣れた手つきでシャツの裾から滑り込んでくる。
「陸っ」
「……」
陸は何も言わず、もう片方の手で器用にボタンを外していった。
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