第5話

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抵抗しようにも馬乗りになって押さえつけられてしまえば、わたしの力では陸を跳ね除けることは出来ない。 どうしてなの? この疑問は馬鹿げている。 ここ最近、陸はわたしに触れてこなかった。 けれど、わたしがここにいる理由を考えれば、陸の行動を非難することは出来ない。 わたしが陸に払える対価は身体だけ……。 目を閉じて、陸を受け入れるように身体から力を抜いた。 好きにすればいい。 今までもそうだったように。 首を絞めて、わたしが泣き叫ぶまで、いたぶればいい。
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