第6話

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   満足そうに微笑むと、胸ポケットからタバコを取り出して火を点ける。 「タバコ吸うんですね」 「店で初めて逢った時も吸っていたけどね」 「…………」 吐き出された紫煙が薄っすらとわたしと久保さんの間に壁を作る。 それは、すぐに消えてしまって。 ダイレクトに久保さんの視線を感じると、その居心地の悪さに、わたしはまた目を伏せた。 「…………」 「…………」 沈黙の時間が続く。 久保さんは何のために、わたしに逢いにきたのだろう。 ただ様子を見に来ただけ? それとも、他に何か目的があるの?
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