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「陸、聞こえる?」
陸の手を取って、軽くマッサージを施した。
「爪、伸びたね。あとで切ってあげるから」
「…………」
陸は何も答えない。
けれど、わたしには微笑んだようにも見えた。
陸の手を握って、今日も同じ言葉を繰り返す。
「空も、陸が目覚めるのを待ってる。
だから、お願い。一日でも早く目を覚まして……」
陸はやはり、何も答えない。
そして、わたしは。
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