第8話

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  優しい恋人の空が、わたしにこんな仕打ちをするはずがない。 わたしを傷つけるなんて考えられなかった。 どうしてなの? 教えて。 わたしが愛した空は、どこにいってしまったの? 陸のスーツをギュッと握り締める。 シワになるとか、そんなことを考える余裕なんてなかった。 「だから、俺から逃げなかったのか」 その声に顔を上げると、陸はフッと力なく笑った。
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