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白い廊下を進みながら、陸の病室に向かって歩いていく。
きっと、今日も陸は眠ったままだ。
もう目覚めないかもしれない。
多量の出血で臓器に多大な損傷を負ったと聞いた。
もし意識が戻っても、脳に受けたダメージで、今までと同じ生活は送れないだろう。
それでも、わたしは一欠けらの期待を持って、陸の目覚めを待っていたいのだ。
陸の寝顔は穏やかだ。
それは、幸せそうにも見える。
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