第10話

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   胸騒ぎがしていた。 彩夏は、俺に送った調査書を友香にも送っているんじゃないか? そうすれば、きっと友香は妹に会いに行く。 彩夏は異常なまでに俺に執着している。 友香を一人にするのは危険だ。 そう思った矢先の出来事だった。 空いた時間にマンションに戻ると、友香の姿が見当たらなかった。 慌てて車を走らせる。 友香が向かう先は、恐らく自宅だろう。 今は他人が住んでいることを友香は知らないのだ。 出来ることなら、その事実を知らせずにいたかった。
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