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そうして奴は、釘バットを用いて覗きを撃退する女子生徒として『釘バット娘』という勲章とも皮肉とも取れるあだ名がついたのだ。
もちろん、今まで覗きをしていた男子生徒は釘バット娘により覗きは諦めざるを得なくなり、女子テニス部員やその他の女子生徒は大喜び。
たまに女子更衣室の見張りまでするので男の喜びがますます減り、俺や思春期真っ只中の健全なる男子生徒たちは欲求不満が溜ってイライラしている。
「おのれ、釘バット娘め…」
俺は密かな闘志を燃やしていた。
「やめておけ、竜郎。保健室送りにはなりたくないだろう?」
幸い、釘バットによる負傷者はまだ出ていないが、勇気ある男たちは残らず釘バット娘にどつきまわされ保健室送りにされた。
しかし俺にだって策はある。
「孝二、何も真っ向から攻めるだけが戦いじゃないさ」
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