キスフレ2nd kiss Vol.25

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その指先の温度を、もうすぐ感じられなくなる。 愛おしくて、そして離れたくないこの手に触れることも、もうないんだ。 別れたくない。 離れたくないと、泣きすがる。 そんなことが出来る女になりたかった。 『日皇のように抜き差しならない関係じゃない。 手を引きたい時に手を引く。 その手を引く側が、GE社だったってだけよ』 そんなレーナの言葉を思い出した。 一緒だ。 私たちは、手を取り合い、共に歩いていただけだ。 いつでもサヨナラなんてできる関係なんだ。 「サヨナラ。...舞」 彼の指からおもむろに外した指輪。 それを彼は手のひらにのせ、差し出した。 私と共にあった小さな金色のリングをそれに重ね、 私たちは、別れた。
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