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「私が言いだしたんだもんね。
間に合わなかったら別れるって。
いったの私なのに...。
悪あがきして、かっこ悪いね」
私の強がりは声が震えてて、本当にかっこ悪い。
創った笑顔は、どこかぎこちなくて、笑っているのか、
怒っているのかも、わからない顔をしている。
強がった台詞を言えるのは、終わりを予想していた御蔭だろう。
そうじゃなかったら、ここからとっくに、逃げ出していた。
今だって、
哀しげな視線から逃れたいと思ってる。
「あんなわがまま言っちゃう彼女だもんね。
嫌いにもなるよね。
別れたほうがいいってやっぱ思っちゃうよね。
...ごめんね。こんな彼女で」
彼は私の言葉に何も言わず、
髪を優しく撫で、頬に触れた。
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